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根っからのバスっこ

ここではオンラインゲーム「FinalFantasyXI」であったことや、日々の日記などを綴っていきます。

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ふと(3) 

続きですヽ(´ー`)ノ

短い作品なので、もう少しで終わりますw

とにかく少しでも楽しんで貰えればと思いますъ(`ー゜)











 ふとバスに乗ろうと思った。
 私は歩いてきた道を少し戻って、バス停まで来た。
 大通りにあるわけではない、住宅地ど真ん中のバス停。
 そこに停車するのも、あまり大きくない町内巡回バスだった。
 町内巡回だと、行ける範囲が限られ、便数も少ない。
 でも私はこちらに来ていた。300M先には路線バスのバス停があるのにもかかわらず。
 バス停には、おばさんと呼ぶよりお婆さん呼ぶに相応しい年齢の女性が二人、私より先に来て備え付けのベンチに座って話をしていた。
 このバス停の南には、大きな社宅があり、夏でも一日中日陰になる。
 お婆さんが団扇を持っている所から察すると、二人はバスを待っているわけでは無いかも知れない。
 私はバス停の標識の下に立って、二人の話に聞き耳を立ててみた。
 ほんの数分だけだったが、バスが到着するまでの少しの時間であったが、お婆さんの話す孫の話、昔の話、趣味の話。
 お婆さん達は顔見知りで、毎日のようにここで話をしているのかも知れないし、今日たまたま出会いここで話をしているのかも知れない。
 でも、二人ともとても楽しそうに、嬉しそうに話をするものだから、釣られて私も嬉しくなってしまった。
 もしかしたら、お婆さんが嬉しそうにそう言う話を出来ること自体が嬉しかったのかも知れない。
 まぁ…全然知らないお婆さんなのだけれど。
 私はうきうきしながら、バスの整理券を取りバスに乗り込んだ。
 バスの外装はきれいな水色に赤い椿が描かれている。
 通称、つばきバスと言った。

 ふと声が耳に入ってきた。
 バスは座席の約七割程度は空席で、だからつり革に捕まって立っている人はいない。
 乗っている客も年配の方か子供であり、若者や家族連れは全く居なかった。
 自家用車のない家を探す方が難しい今の時代、これで普通なのかも知れない。
 ましてやこれは町内巡回バス、ちょっとそこまでなら自家用車の方が便利で早い。
 なんだかな。
 人の動きがあわただしいのか、世界の動きがあわただしいのか、はたまた両方か。
 それはよく分からないけれど、この何気ない時間の止まりそうな、緩やかな空間を心地よく感じた。
 私はバスの前から三番目、運転手側の椅子に座り、声はその通路向かいから聞こえてきた。
 声の主は、小学生くらいの男の子二人。
 二人は、帽子にTシャツ、半ズボンと涼しそうな姿で元気に笑って話をしていた。
 元気に見える要因は、なんと言っても日焼けだろう。
 Tシャツから覗く腕も、帽子に少し隠れた顔も、適度に黒く焼けていた。
 これが夏の終わりには真っ黒になるであろう事を、二人が持っている水着袋が連想させる。
 このバスで行けるプールは二つ、スポーツセンターと町営プールだけれど、きっと二人は町営プールに行くのであろう。
 正確には、室内プールのスポーツセンターよりも、屋外プールの町営プールに行って欲しいと思っただけで、論拠は全くない。
 何とも身勝手な、と自分で苦笑いを浮かべる。
 そして私は視線を窓の外へと移した。
 私自身も小さい頃はプールが好きだった。もちろん今も好き。
 クロールが出来なくて、平泳ぎしか出来なかったので、学校の授業は嫌だったけれど、自由に泳ぐのは好きだった。
 夏になると、親に頼んで少し大きなプールに連れて行って貰った。
 全く泳げない訳ではないので、波の出るプールや流れるプールなどに果敢に挑戦しては、水を飲んで帰ってきてたっけ。
 プールサイドで食べるかき氷は一人で食べても格別だったし、みんなで食べると更においしくて。
 そっか、雰囲気が好きだったのかも知れない。
 懐かしいなぁ。ここ数年は全然行っていない。
 考え事をしていると、バスが停車した。
 先ほど話をしていた男の子達が降りるべきバス停だ。
 スポーツセンターも町営プールも降りるバス停は一緒で、結局二人がどちらに行ったのかは分からなかった。
 私はただ、二人を見ながら良い夏になれば良いなと思った。


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